米海軍、「終末の日」核指揮機の後継機・初号機を受領

ワシントン
E-130Jの実戦配備に向けた第一歩が始まる
米海軍は10月15日(現地時間)、ジョージア州マリエッタでロッキード・マーティンが新たに製造したC-130J-30スーパーハーキュリーズ航空機1機を受領した。戦争省はこの受領について、将来のE-130JフェニックスII(Phoenix II)を実戦配備するための第一歩であると説明した。受領式典はマリエッタの生産現場で開催され、機体を管理する海軍航空戦略指揮・統制・通信プログラム事務局と、実際に機体を運用する第1戦略通信航空団(SCW-1)の関係者が出席した。
今回引き渡されたのは、E-6Bマーキュリーに代わって「終末の日」の核指揮通信任務を担う後継機の初号機である。この機体は今後、任務装備の搭載改修と飛行試験を経てE-130JフェニックスIIへと生まれ変わる。海軍が担わせる任務は「テイク・チャージ・アンド・ムーブ・アウト(TACAMO、Take Charge and Move Out)」と呼ばれる戦略通信任務である。戦争省は、この任務システムが大統領、戦争省長官、そして米戦略軍の間に生存可能で信頼性が高く、かつ安全な通信を提供すると説明した。核指揮・統制・通信システムの一翼を空中から結ぶ役割を担う。
機体名であるフェニックスIIには、海軍自らが明かした意味がある。戦争省によると、この名称は再生を象徴するとともに、冷戦時代に海軍が同じTACAMO任務を遂行する際に使用していたEC-130Qハーキュリーズを指すものだという。戦略通信任務が再びプロペラ機であるハーキュリーズ系列へと戻ることになる。現在その任務を担っている機体は、ジェット旅客機をベースとするE-6Bマーキュリーである。海軍は、今回の初号機の受領がE-6Bの数十年に及ぶ功績を称えると同時に、次期システムの構築を開始する転換点になると表明した。
受領式典では、ロッキード・マーティンの関係者から海軍航空戦略指揮・統制・通信プログラムマネージャーであるロジャー・デイビス海軍大佐へ記念銘板と儀礼用の鍵が手渡された。デイビス大佐はその鍵を、第1戦略通信航空団司令のデイビッド・ガードナー海軍大佐へ再び手渡した。戦争省は、この象徴的な引き渡しが、新型機が任務装備改修、地上試験、開発飛行試験の段階へと移行することを意味すると説明した。機体は海軍へと渡り、今後は改修と試験の段階へと進む。
残る2機と任務投入の日程はまだ明らかにされず
戦争省によると、今回の機体は胴体を延長したC-130J-30派生型であり、海軍が2024年9月に初期調達した3機のうちの1機である。海軍は2024年9月に航空機3機を確保し、今回そのうちの初号機を受領した。残る2機がいつ引き渡され、E-130Jがいつ実戦任務に就くのかはまだ公表されていない。
戦争省は、この近代化されたシステムが国家の核指揮・統制・通信構造の強靭性と信頼性を維持すると記した。新型プラットフォームは生存性・耐久性と収容能力、作戦行動半径を高め、複雑な地球規模の作戦環境における任務の成功を支えるとの説明も付け加えられた。これは海軍が掲げた事業の目的を示すものであり、性能の具体的な数値を提示したわけではない。海軍は今回の受領を戦略的抑止態勢の礎石と位置づけている。
受領式典に先立ち、第1戦略通信航空団に所属する一部の将兵は艦隊参加イベントに出席した。シミュレーター飛行や生産ラインの見学、事業ブリーフィングが当日の日程に含まれていた。第1戦略通信航空団はオクラホマ州ティンカー空軍基地を拠点とし、近代化された航空機群の運用と維持を担当する部隊である。新型機の製造段階から運用部隊の将兵が生産現場に立ち会ったことは、改修や試験と並行して実際の運用に向けた準備を進めているという海軍の説明と合致している。
戦略的抑止は途切れない通信の確からしさに懸かっている
デイビス大佐は「本日、歴史的なマリエッタの生産ラインで行われた引き渡しは、単なる新しい機体の受領にとどまらず、私たちの将来の戦略的抑止態勢の基盤を意味する」と述べた。同大佐は、ロッキード・マーティンおよび産業チームとの緊密な協力関係を通じて、国家が弾道ミサイル潜水艦艦隊との揺るぎない通信生命線を確実に維持できるようにすると明らかにした。通信が到達すべき終着点として、弾道ミサイル潜水艦を直接名指しした発言である。
ガードナー大佐は、戦略的抑止はその通信能力の高さに見合う分だけ信頼できるものであり、その任務は第1戦略通信航空団の将兵の手にかかっていると述べた。同大佐は「E-130Jは将兵たちに比類のない能力と次世代の生存性・信頼性の高い通信を提供し、我々のチームが大統領と戦略核戦力との間の決して途切れない結節点であり続けられるようにする」と表明した。両指揮官の発言はいずれも通信の生存性と信頼性を事業の中心に据えている。危機的状況下でも指揮系統の通信が途切れないようにすることこそが、この航空機の存在意義であることを意味する。
地上施設が攻撃を受けても空中から指揮を維持する任務
TACAMOは、危機的状況において大統領、戦争省長官、戦略軍の指揮統制を戦略戦力、なかでも弾道ミサイル潜水艦と結ぶ空中通信任務を指す。戦争省は、E-130Jが担う任務システムが大統領、戦争省長官、米戦略軍の間の通信を提供すると明記した。地上施設が攻撃を受ける状況まで想定し、空中に展開する航空機が指揮中枢と戦略戦力を結ぶ中継点となる構造である。それゆえに海軍は、この通信が生存可能(サバイバブル)であると繰り返し説明している。
機種が移行する流れもまた、この任務の歴史と重なり合っている。冷戦時代にはEC-130Qハーキュリーズがこの任務を担い、その後E-6Bマーキュリーがその役割を引き継いだ。今回、海軍が再びハーキュリーズ系列のC-130J-30を母体にE-130Jを開発することで、任務は再びプロペラ機へと回帰する。フェニックスIIという名称に冷戦時代の機種への言及が込められている理由はここにある。再生という象徴と実際の機種更新が、ひとつの名称のなかで重なり合っている。
ただし、機種の更新が直ちに任務運用の全般的な方式の転換を意味するのかについて、戦争省は説明していない。新型機は任務装備を搭載するための土台となり、E-6Bが担ってきた役割を継承する更新作業が始まった。E-6Bがいつ退役するのか、また2機種をどの程度の期間にわたって併用・重複運用するのかは海軍が今後公表する見通しである。初号機の受領はその長い移行プロセスの出発点に当たる。
米国の核指揮通信の近代化が実機段階に入る
今回の発表において、韓国の機関や企業への言及はなかった。しかし、E-130Jがつなぐ通信ネットワークの先には米国の戦略核戦力が存在し、その抑止構造は朝鮮半島を含む米国の拡大抑止体制と間接的に連動している。韓国と直接関わる3機関ではないものの、米国の核指揮・統制・通信の近代化が機体受領という現物の実機段階に入ったことは、同盟国が共有する戦略環境の背景をなす。韓国への配備や朝鮮半島での運用に関する言及は発表には含まれていない。